SSブログ

ガス灯のあかり [その他(雑感など)]

賢治の作品には、さまざまなものが出てきます。
「あかり」もその一つだと思います。

洋燈(ラムプ)や電灯は言うに及ばず、ちょっと思いつくだけでも「秋田街道」に出てくる岩手公園のアーク灯、「祭の晩」や「ポラーノの広場」に出てくるアセチレンランプ、「銀河鉄道の夜」や「グスコーブドリの伝記」に出てくるアルコールランプ、「ひかりの素足」に出てくる蝋燭、「家長制度」に出てくる灯明(火皿)・・・ほかにも細かく見ていけばたくさんありそうです。

今回は「床屋」に出てくる「瓦斯の灯」ことガス灯を取り上げてみました。
文語詩〔われはダルケを名乗れるものと〕で「そのとき瓦斯のマントルはやぶれ/焔は葱の華なせば」とあるのも、ガス灯の描写です。
賢治が滞京中の大正時代の東京では街灯や官公庁などではガス灯がずいぶん普及していたようですが、賢治も上野公園や図書館の中などでガス灯の明かりを目にしていたことと思います。
そう思うと、ガス灯の明かりというのはどんな感じなのだろう・・・・と好奇心が湧いてきます。

好奇心を抑えきれず、しばらく前に見に行きました(笑)
今では全国でも限られた場所でしか見ることができませんが、その一つが横浜の桜木町駅のすぐ近くにあります。
(有名な「みなとみらい21」とは反対側です)

ガス灯1.JPG
      全景です

ガス灯2.JPG
      アップです

このガス灯は、1872(明治5)年、横浜瓦斯会社によってガス灯が事業として始められたことを記念して、その発祥の地である横浜市立本町小学校の校地に設置されたもので、校門の脇にあるので誰でもいつでも自由に見ることができます。
ガスのあかりというと、家のガスコンロの炎からもっと青白い光を想像していたのですが、意外と赤っぽく、暖かな感じがしました。
寒い日でしたが、ゆらゆら燃えるガス灯は何とも幻想的な感じがして、いつまで見ていても見飽きませんでした。
とはいえすぐ側にコンビニがあり、繁華街で人通りも多いため、あまり呆然と立ちつくしてガス灯を眺めていては、このご時世では不審者と間違われて警察に通報されかねないかも・・・と思い、名残惜しかったのですが適当なところで帰ってきました。

(記:azalea)
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。