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岩手大学「アザリアの集い」から(その1) [イベント(展覧会・講演会・研究会など)]

早いもので、あっというまに岩手大学開学記念展示「アザリアの咲くとき」も19日を以て閉幕となりました。
お借りしていた貴重な資料も、無事に返却が終わり、それぞれ所有者の元に帰っていきました。
再び、アザリアの4人が何かの形で相まみえる機会があるでしょうか。
そんなことを思いながら、6月1日の開会式のあとで行われた「アザリアの集い」で4人の御遺族の方が話されたスピーチの内容を簡単ではありますが御紹介していきたいと思います。
まず1回目は、保阪嘉内の二男・保阪庸夫氏です。
(記事の内容は要約であり、スピーチそのままではありません。また、挨拶の部分は省略させていただいています)

集い・保阪氏.jpg

嘉内は出しゃばりで、やることは早いが拙劣で、人と違ったことをしようとする性行があります。写真を見ていただければそれがよく分かると思います。
社会の階級間の問題や産業構造の問題など、学生という身分を忘れて熱中したことが学校の側の問題になっていき、そのため嘉内は学校から去らなければならなくなってしまいました。
しかし、ここで学んだ学問や、親しくなった友、岩手の自然などへの尽くせぬ思いが嘉内が後半生を生きていく上での原動力となり、それゆえ、嘉内の後半生はふくよかなものであったことでしょう。
杜陵での二春秋は嘉内にとって決して無駄なものではなかったと思っています。
嘉内は、私の人生の半分ほどで亡くなってしまいましたが、たくさんの影響をその土地に残すことができました。
それを育ててくださった岩手の風土、大学の先生、学友の方々、岩手の地方性に感謝し、私の住んでいるところから見える富士山を岩手山に重ねて眺めながら、そうしたものにあこがれております。

次回は、小菅充さんのスピーチについて御紹介する予定です。


(記:azalea)
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コメント 2

signaless

貴重なスピーチをアップして頂いて、ありがとうございます。
保阪氏の言葉のひとつひとつがとても重く感じられます。
岩手大での4人のご遺族の再会が
たいへん意味の深いものだったということを改めて実感しました。
by signaless (2009-06-27 14:04) 

azalea

こうやって記事を書くために皆様のスピーチを聴き直してみると、本当にすばらしい言葉であったと、つくづく感じます。
さすがにあの4人の血を引いた方々だなぁ・・・と、思いながら記事を書きました。
せっかくの機会なので、もっといろいろなお話を聞かせていただきたかったですね。
私が主催者なら、ご遺族の方々の座談会とか企画したと思うのですが。。。

by azalea (2009-06-29 00:24) 

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