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ホームにて その2 [作品に関すること]

3月16日、韮崎駅のホームに立って正面にそびえる茅ヶ岳の姿を見た時、中島みゆきさんの「ホームにて」が心に浮かんできました。
そのとき思ったことを元にした記事が、前回の「ホームにて」でした。
ほんのつぶやきのつもりだったのですが、思いのほか反響が大きくて、この数日はアクセス数が普段より多かったのはもちろん、コメントやメールをそれぞれ何人かの方からいただき、とてもうれしく思っています(^_^)
本当にありがとうございました!!

nirasakist.jpg
現在の韮崎駅


考えてみれば、保阪嘉内の作品には駅舎や汽車、電車など……そして旅に関するものがかなり多いのです。
盛岡に行ったり、東京に行ったりと、汽車に乗ることが多かったためかも知れませんが、やはり鉄道に対する思い入れが強かったのではないでしょうか。
そして、銀河鉄道……それこそが嘉内が最後に乗った列車であったのかも。。。

さて、大正8年3月、嘉内は韮崎駅のホームから旅立ちました。
行き先は盛岡。
盛岡高等農林学校の同級生たちの卒業送別会に参加するためでした。
本来ならば一緒に晴れの日を迎えるはずだった同級生たちと再会する嘉内の心境は、きっと複雑なものだったことと思います。

  梅の花だんだら丘に咲いて居き
  ふと汽車よぎる山かひの原

嘉内は、旅立ちの時にこんな歌を作っています。
この「山」がもしかしたら、茅ヶ岳でしょうか?

スイッチバックの情景を詠んだものもありました。

  谷合の小駅なれど、折りかへす
  線路はいまぞ山をくゞらす

さて、盛岡の駅では、こんな「ホームにて」が嘉内を待っていました。

  友ひとり、我つく汽車を待って居し、
  プラットホームの雨の湿りに、

この「友」は、「アザリア」の中心人物のひとりで、嘉内と同級生の河本義行(緑石)ではないかと思います。
1年ぶりの再会……

  盛岡の友はなつかし、何にあれ
  初恋人に会ふがごとくに

二人の胸中にはどんな思いがあったのか、考えるとせつなくなります。
(すみません、またしんみりした話になってしまいました[たらーっ(汗)]

(記:azalea)
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