明日は「嘉内忌」 [その他(雑感など)]
昭和12(1937)年2月8日、保阪嘉内は胃癌のためこの世を去りました。
明日が嘉内忌というわけなのですが、天気予報によれば関東地方は20年に1度の大雪になるそうです。
雪といえば、賢治の詩にこんな作品があります。
一〇〇四
〔今日は一日あかるくにぎやかな雪降りです〕
一九二七、三、四、
今日は一日あかるくにぎやかな雪降りです
ひるすぎてから
わたくしのうちのまはりを
巨きな重いあしおとが
幾度ともなく行きすぎました
わたくしはそのたびごとに
もう一年も返事を書かないあなたがたづねて来たのだと
じぶんでじぶんに教へたのです
そしてまったく
それはあなたの またわれわれの足音でした
なぜならそれは
いっぱい積んだ梢の雪が
地面の雪に落ちるのでしたから
雪ふれば昨日のひるのわるひのき
菩薩すがたにすくと立つかな
嘉内が亡くなる10年前の作品です。
このころ賢治は羅須地人協会を設立し独居自炊生活のさなか、嘉内は藤井青年訓練所の主任となり青年教育に燃えていたころです。
嘉内の次男の庸夫氏が誕生された年でもあります。
この詩の「あなた」が誰をさしているのかは、わかりません。
あるいは嘉内のことなのかもしれませんが、全然違うかもしれません。
いろいろな人への思いが、こういう形で表現されているのかもしれません。
でも、この詩の最後に
「雪ふれば昨日のひるのわるひのき/菩薩すがたにすくと立つかな」
と、自作の古い短歌が置かれていることには何か大きな意味があるのではないかと思っています。
さて、明日の嘉内忌はどんな「雪降り」になるでしょうか?
明日が嘉内忌というわけなのですが、天気予報によれば関東地方は20年に1度の大雪になるそうです。
雪といえば、賢治の詩にこんな作品があります。
一〇〇四
〔今日は一日あかるくにぎやかな雪降りです〕
一九二七、三、四、
今日は一日あかるくにぎやかな雪降りです
ひるすぎてから
わたくしのうちのまはりを
巨きな重いあしおとが
幾度ともなく行きすぎました
わたくしはそのたびごとに
もう一年も返事を書かないあなたがたづねて来たのだと
じぶんでじぶんに教へたのです
そしてまったく
それはあなたの またわれわれの足音でした
なぜならそれは
いっぱい積んだ梢の雪が
地面の雪に落ちるのでしたから
雪ふれば昨日のひるのわるひのき
菩薩すがたにすくと立つかな
嘉内が亡くなる10年前の作品です。
このころ賢治は羅須地人協会を設立し独居自炊生活のさなか、嘉内は藤井青年訓練所の主任となり青年教育に燃えていたころです。
嘉内の次男の庸夫氏が誕生された年でもあります。
この詩の「あなた」が誰をさしているのかは、わかりません。
あるいは嘉内のことなのかもしれませんが、全然違うかもしれません。
いろいろな人への思いが、こういう形で表現されているのかもしれません。
でも、この詩の最後に
「雪ふれば昨日のひるのわるひのき/菩薩すがたにすくと立つかな」
と、自作の古い短歌が置かれていることには何か大きな意味があるのではないかと思っています。
さて、明日の嘉内忌はどんな「雪降り」になるでしょうか?
2014-02-07 22:34
nice!(0)
コメント(2)
記録的な雪の後。
ここをあけてみたら、なんだかとても象徴的な詩と歌を知ることが出来ました。
雪といえば、三好達治の詩でしたが、またひとつ、新たなイメージを得ました。
by にじ (2014-02-10 20:06)
今回は予報通り(それ以上?)に大雪になりましたね。
三好達治の静かなイメージの詩も好きですが、「あかるくにぎやかな」賢治の雪の詩もいいですね。
言葉だけで風景を描ける詩人の力はすごいです。
by azalea (2014-02-11 09:57)